2015年7月25日土曜日

ベヒシュタインのタッチ改良

当社の顧客所有のかなり新しめのベヒシュタインC234のタッチ改良をしました。

購入以来タッチの重さをなんとかしたかったそうで、他社の技術者に頼んでも効果がなかったとのことで当社に相談に来ました。

測定してみると、ストライクレシオが6.2、バランスウエイトも40g越えでしたので、明らかにストライクレシオの調整で改善できる症例です。ハンマーストライクウエイトは指標9でさほど重すぎないので、今回は手を付けないことにしました。

予算も限られているとのことで、今回はウイペンヒールへの厚紙挿入とバランスパンチングクロスの半カットを行い、鍵盤鉛調整はしないことにしました。計測2時間、作業4時間、納品時に軽く整調(ハンマーならしなど)1時間の仕事となりました。ヒールへの厚紙挿入も写真のようにアクションをひっくり返して行いましたので整調を大幅に変えることもなく、コストはかなり安くすんだと思います。

個人的にはHSWの調整と鉛調整もしたかったのですが、今回はパス。お客様からは、これこそ欲しかったタッチウエイトでとても気に入ったとのメールをいただきました。



2015年7月19日日曜日

中村タッチウエイト研修会2016の予定

(8月25日に日程を変更アップデートしました)

中村によるタッチウエイト研修会2016の開催要項が出来上がりました。これまで開催の意思を伺っている関係者の方には今日個別に案内を差し上げました。もし研修会の開催を考えている方がいらっしゃいましたら中村までメール(yuji3804@gmail.com )をいただければ資料をお送りします。日本ピアノ調律師協会会員の方は、まず所属支部の支部長か研修委員に話をしていただくと、支部での開催予定を確認できます。全くフリーな立場で研修会を主催することは可能です。お問い合わせください。

台湾協会での研修会が先方の都合で一年延期された関係で、以前に告知していた日程を変更いたしました。日本全域を5月下旬から6月中下旬にかけて回ります。5月下旬に北海道と東北、6月上旬に関東地区、6月中旬から下旬にかけて西日本を訪問いたします。

日本語で手に入るタッチウエイトに関する情報はかなり限定されており、自習できる環境ではありません。私のこのブログでもかなりの情報は公開していますが、公開していない部分もかなりあります。年に一回の研修会に参加しただけでは進歩が望めないことと、使用される単語に慣れるのがまず第一歩だと考えますので、現在自習に役立つマニュアル本を執筆中です。来年早々の発行を目指しています。どうぞご期待ください。


広島会場での講義の様子