2015年4月6日月曜日

研修会の詳細のお知らせ:関東支部中央線沿線地区9班主催(5月7日)と清水ピアノサービス主催(8日)

この研修会は盛況のうちに終了しました。参加されたみなさん、企画・運営していただいた関係者のみなさん、どうもありがとうございました。

関東支部中央線沿線地区9班主催の研修会のご案内です。

対象:日本ピアノ調律師協会員限定(空きがある限り9班以外の会員も参加可能)
会場:大月市の清水工房(詳細は参加者に通知されます)
日時:5月7日(木)午前9時集合、午後5時終了予定

研修内容:

1、タッチウエイトの基礎知識
 他の会場と同じ基礎編の講義です。小人数制のため、大事なポイントのところでじっくりと時間を使い、また細かな疑問・質問にも答えながら進めますので、一層理解を深めていただけます。

2、グランドアクションの測定と分析
 ハンマー交換予定のカワイ、タッチに問題のあるシュタイングレーバー、そしてヤマハの3つのアクションを題材に4人一組で作業をしていきます。スタインウッド方式での計測と中村式での慣性モーメント計算の両方を行いそのアクションの性格を浮き上がらせます。それぞれのピアノで違う結果が出ると思われますので、個別の作業と全員でのシェアを繰り返しながら進めていきます。採集したデータは最終的に全員が共有します。

3、タッチウエイト改善のための手法と実験
 2、で取れたデータを元に改善に向けた対策を考えます。そこで出された案を元に実際に作業をしてその結果をチェックしていきます。タッチウエイトの変化だけでなく、ストライクレシオとアクションレシオの計測を通じて、整調への影響も視野に入れて検討します。慣性モーメント値の違いによるタッチの違いも体験していきます。

4、新しいアクションパーツ使用の際の手順
 教材に使う3台のうちカワイは清水工房さんにより研修会後ハンマー・シャンク・ウイペンを新しい部品と交換予定です。研修会では新しい部品を組み込む際に考えなければならないことの説明や、作業することによって品質向上を見込める手法の解説をいたします。サンプルの鍵盤に新しい部品を組み込み、アクション部品の位置関係のチェックと調整、タッチウエイトのチェック、慣性モーメント値の変化の事前チェックをして、最適と見込まれる調整や改造の考察を行います。また、上記3までの項目では1台の中の1~2鍵を題材としてアクションの全体像を把握してみるだけですが、このピアノではハンマーストライクウエイトとフロントウエイトを全鍵に渡って測定し、一台をまとめる際にどのような視点を加えて検討するかも考えていきます。

この研修会では、他の会場での内容に加え実際にやってみる、考えてみる、という要素が多く含まれます。また、項目4の内容は時間と教材の都合上他の会場では紹介されません。実際にこの手法を取り入れようとする人にはより有益な経験となるでしょう。

実際にやってみる形での研修会の都合上、定員に限りがあります。班員を優先して受付していきますので、そのまま定員が満たされる可能性が高いですが、キャンセル待ちは可能です。お問い合わせください。

荒尾信隆 (班長)nobuarao@nifty.com
清水敬祐 (研修幹事)piano.shimizu@gmail.com
加藤正人 (研修幹事)

5月8日(金)は清水工房さんの自主開催での研修会が企画されました。2012年に行ったスタンウッド研究会の延長線上にあたる会です。前回の参加者や日ピ会員だけでなく一般の参加もできますが、すでに定員となっています。キャンセルが出る場合もあり得ますので、参加ご希望の方は、幹事の清水敬祐さんまでお問い合わせください。内容は7日とほぼ同じになりますが、スタンウッドの計測法などすでに経験済みな部分は時間を節約できるので、その分深く作業していくことができるでしょう。
清水敬祐(清水ピアノサービス) piano.shimizu@gmail.com